遠い日の僕はまだ何も知らない…
握り返した手は、とても冷たくて、
でも、抱きしめた身体は
まだ暖かかったからなのかな？
春の穏やかさも去り 艶やかな季節も
降る雪の白さだけは、今もまだ離れない
人の温もりとか、優しさとかすべてを
守り抜く強さとかを教えてくれたから
でも、どうすればいい？何が出来るの？
残された僕は空を見上げた
失う恐さ、無くした痛み、
忘れようもないこの想い
かけた声は もう、冷たくない…
今はいなくともいつかきっと、
誰かのため何の迷いもなく
去年の恋の詩、取り出してみたりして
今の自分とは似付けようもないけれど
でも、忘れたりしない 君がいた季節、
書き表せない事がありすぎて
夏の蒼さや、恋時雨さえ、
ささいだけど、それだけでいい
抱きしめた恋、人の弱さも、
一人旅立つことがあっても
とまどいの無いあなたの姿、
はにかむほど 寂しいケド